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保証とメンテナンス

住宅品質確保促進法により、新築住宅の主要な構造部分と雨漏りなどについては、10年間の瑕疵補償が行われることになっています。

ハウスメーカーでは、主要構造体に30年の保証期間を設けるなど、住宅品質確保促進法で定められた保証期間よりもさらに10年~20年長い保証期間を設定している企業もあります。また、点検時に有償の補修工事を行う等によって、50~60年の長期保証を設けている企業も増えています。

これだけ長期に渡る保証を行うことは、現実的にハウスメーカー以外の家づくりでは難しく、企業としての永続性が期待できるハウスメーカーならではの大きなメリットと言えるでしょう。

また、アフターメンテナンスは、家に不具合が起きた時のためだけではなく、家の資産価値を高める上でも重要ですが、多くのハウスメーカーでは新築時の図面やメンテナンスの履歴を邸別に蓄積する体制を整えています。

保証について

ハウスメーカーの保証期間は、2つのタイプに分けて考えることができます。

<標準タイプ>

主に構造体に「木造」を採用しているハウスメーカーでは、法で定められた保証期間と同様、初期で10年の保証、さらに点検時に有償の補修工事を行う等によって、通算20~30年の保証期間を設けています。

<長期タイプ>

主に構造体に「鉄骨造」を採用しているハウスメーカーでは、初期で30年の保証、さらに点検時に有償の補修工事を行う等によって、通算50~60年の保証期間を設けています。

構造体に木造を採用しているハウスメーカーと比較して、比較的、鉄骨造を採用しているハウスメーカーでは長期の保証期間が設けられている傾向があります。ただし、保証期間が長いハウスメーカーは、新築時や補修工事のコストが比較的高額であることも理解しておいた方がいいでしょう。

アフターメンテナンスについて

どんな家でも、建てた後の維持、管理は必要です。どんなに丁寧に建てられた家でも、住んでいるうちに不具合は出てきますし、設備機器もぜったいに故障しないという保証はありません。

アフターメンテナンスの内容は、ハウスメーカーによって異なりますが、引渡し後の一定期間は無償で点検を行い、その後、有償点検に切り替わるのが一般的です。突然の設備の故障などのトラブルに対しては、24時間365日、コールセンターで対応する体制を整えているハウスメーカーもあります。

また、日常的な不具合への備えもさることながら、資産価値を高めるという観点からも、アフターメンテナンスは重要です。 分譲マンションでは強制的に修繕積立費が徴収されますが、戸建て住宅では自ら修繕や維持管理の備えをする必要があります。

定期的にメンテナンスを行い、その履歴が残っている家は、先々に家を売却することになった際もスムーズに売却することが可能です。

その点、多くのハウスメーカーでは、新築時の図面や引渡し後のリフォーム、メンテナンスの履歴を邸別にデータベース化した「住宅履歴情報」を蓄積しています。また、自社が過去に供給した住宅の流通を促すためにグループ会社の不動産会社と連携を図る等の取り組みが行われています。

例えば、ハウスメーカー10社によって設立された「優良ストック住宅推進協議会」では、これまで加盟ハウスメーカーが供給してきた住宅のうち、以下の条件を満たすものを「スムストック」と定義し、優良なストック住宅の流通を整備すると共に、長期点検制度の導入や住宅履歴情報の蓄積に取り組んでいます。

※参考:「スムストック」とは

1)住宅履歴
新築時の図面、これまでのリフォーム、メンテナンス情報等が管理・蓄積されている

2)長期点検メンテナンスプログラム
建築後50年以上の長期点検制度・メンテナンスプログラムの対象になっている

3)耐震性能 「新耐震基準」レベルの耐震性能がある