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メリットとデメリット

ハウスメーカーの特徴は、「工業化(プレハブ化)」と「大量生産」にあり、その結果として「より多くの人が求めるであろう住宅を、一定の品質でより多くの人に供給できる」という特徴があります。
このハウスメーカーの特徴は、ある人にとってはメリットとして現れますが、ある人にとってはデメリットにもなります。

ハウスメーカーのメリット

1)信頼性が高く、安心感がある

ハウスメーカーは、結果として工場生産や大量生産ができる大企業に限られるため、倒産の心配が少なく、企業としての信頼性が高いと言えます。また、同じ構法で建てられた住宅が全国に存在しており、数多くの検証が重ねられているという点でも安心感が高いと言えます。

2)アフターメンテナンス、保証が充実している

企業としての制度や体制が充実しており、アフターメンテナンスや保証等の付帯サービスが整っています。主要構造体に30年の保証期間を設けるなど、通常の法で定められた保証期間よりも10年~20年長い保証期間を設定している企業も増えています。現実的にこれだけ長期の保証を行えるのは、企業の永続性が期待できるハウスメーカーならではのことであり、大きなメリットと言えます。

3)住まいをイメージしやすい

「どのような家を、どのような方法で建てるのか」があらかじめ決められていますので、住宅展示場のモデルハウスやショールーム、カタログや実例集等のパンフレットで、自分たちの住まいを具体的にイメージしやすいメリットがあります。

4)品質が安定している

あらかじめ使用する建材や構造等の仕様が規格化されており、工場生産を行うことによって現場での施工比率を抑えることができますので、個々の住宅の品質にばらつきが少なく、精度が高まるというメリットがあります。

5)最新の技術や住宅設備を研究している

大量生産を可能にするためには、より多くの方が関心を持つ技術や素材がどのようなものかを調査、研究し、自社の商品に反映させていく必要があります。多くの人のニーズを捉えたキッチンやバス、トイレなどの設備を標準仕様に採用し、最新かつ比較的コストパフォーマンスの高いものが設定されています。また、ハウスメーカーのほとんどが独自の研究機関で耐震性能や断熱などの研究を行っています。

6)工期が短い

ハウスメーカーでは、大量生産、大量供給を可能にするために、建材の調達、生産、設計、施工まで効率良くシステム化がされています。例えば、使う部材の仕様があらかじめ決まっていますので、設計期間を短縮することが可能です。また、部材の一部は工場で生産された上で現場に運び込まれますので、工期を短くすることができます。

ハウスメーカーのデメリット

1)柔軟な対応が苦手

ハウスメーカーは良くも悪くも大企業ですので、担当者が融通を利かせたくても、どうしても組織的な対応や会社のルールに縛られがちです。人によっては画一的な対応に不満を感じる部分があるかもしれません。

2)特殊な敷地の対応が苦手

ハウスメーカーのシステムは工業化と大量生産を行う仕組みですので、敷地の状況によってはどうしても間取りの自由度に制約が生じます。例えば、狭小地や変形地、高低差がある敷地は、あらかじめ決まっているハウスメーカーの規定に合わないことがあるため、間取りを敷地にぴったり合わせることが難しいケースがあります。また、仮に合わせることができても、規格外の特注対応になってしまうため、価格が一気に上がってしまうことがあります。

3)標準仕様から外れると価格が高くなる

ハウスメーカーでは、より多くの方が好むであろう仕様を「標準仕様」に設定し、大量仕入れ、大量生産によるコストパフォーマンスを実現しています。一方で、標準仕様のコストパフォーマンスがいいだけに、ハウスメーカーが設定する「標準仕様」から外れた仕様を希望する場合は、価格差が一気に広がることがあります。